ヤクは、産業革命以来多くの品種改良を重ねた羊とは違い、チベットを起源とする原始的な牛科の動物です。 一年を通してチベット、ネパールなど標高3,000m~6,000mの高山草原地帯に生息し、冬は雪線の下縁で活動しています。
耐寒に優れている種と言われるヤク。 長い冬を過ごすために冬が近づくと産毛が成長し、春になると抜けます。これを遊牧民が拾い集めて洗浄し良質な原料になります。
最近では、カシミアと同じように人の手によって櫛で丁寧に梳き取られています。この方法は、羊とちがい全身の毛を刈り取ることがなく、ミュールジング(※)の必要がないので倫理的にも良いといえます。
ウールの品質を保つ方法。 ヤクの産毛は毎年採取できますが、成年のヤク1頭からは約100g~300gほどにしかなりません。羊毛は4㎏ほどですから、比較すると非常に希少性の高い毛と言えます。 STATICが採用するチベット産のヤクの毛は、1頭から100gを目安に採取します。無理に多く採らず、ヤクにストレスの無いように採取量を制限しています。